最上川 芭蕉ライン 舟下り

最上川芭蕉ライン舟下り 最上川リバーボート

ミレニアム記念・山形旅行日記抄 (最上川舟下り)
                                 東 一四士 氏 記

平成12年10月12日(水)晴、秋のウロウロ会・山形旅行
今日から2泊3日の予定で、二期ウロウロ会の秋期山形旅行に参加することになった。二期ウロウロ会は同期の囲碁愛好者クラブで、毎月2回、横浜本因坊で囲碁会を行い、年に1〜2回懇親旅行を行っている。今回は今年2回目の楽しみな旅行である。

さて、二日目の午後、新庄駅を正午に出て鮎や岩魚が泳ぐ清冽な水の流れの最上川支流を見ながら、舟下りの出発地ふるくちに向かった。乗舟場で、戸塚藩御用達・賄処加賀屋の印の入った弁当を貰って、長い石段を下りて芭蕉ラインの舟旅に出た。はじめて最上川を見て、水量の豊富な川の流れに驚いた。奥羽山脈、その他周囲の山系から湧き出る清水が川を作り、それらの川が集まって最上川になっている。いわば、出羽の山系から生まれた川、即ち「出羽の持つ自然の誇りが最上川だ」といっても過言ではないだろう。私は、絶え間なく、そして、果てしなく続く川の流れの「偉大な営み」ー平安時代にはすでに舟運が開かれ、江戸時代になると流域で収穫された紅花や漆などの特産品が、この川を下って全国に運ばれて行ったーに万感の思いを抱いた。

最上川舟下りにまつわる話は多い。芭蕉は「五月雨を集めて早し最上川」と詠んだ。兼行法師は「最上川はやくもまさる雨雲の上がれば下る五月雨のころ」と書いている。今回は10月中旬だったから、流れの速さより豊かさを強く感じた。周りの山並みはまだ深い緑が残っていた。いろ鮮やかな紅葉には間があったようだ。うねりながら流れる澪筋を舵で操りながら、船頭さんの名調子のお喋りが続いた。そして得意の舟歌が始まると、舟客は一斉に手拍子して、舟下りの情緒を掻き立て、賑わった。楽しい一時間の舟旅だった。
               
戸沢藩由緒